東映動画労組ニュースNo,14

シリーズ・東映アニメの派遣法違反・その⑦    現経営陣・部長だけの舵取りで、この会社の将来は大丈夫なのか?

東映アニメに働くみなさん、おはようございます。今回は、派遣切りとともにこの14春闘で動画労組が会社と交渉してきた内容をいくつか報告する中で、会社の経営陣・部長の無責任な対応が、東映アニメの将来に不安を投げかけている現状をお伝えします。

動画労組は、先週の6月9日に春闘の賃上げ・生補金※(一時金&ボーナス)について、妥結の内示をしました。この間の団体交渉の報告を見れば、組合がこの回答で春闘を終わらせることに矛盾を感じる方がいるかもしれません。しかし、労働組合は厳しい生活を抱えている労働者の集まりであり、妥結しなければ賃上げ・ボーナスの支給は先送りにされ、ローンの返済や子供の教育費などを予定している組合員に大きな負担をかけてしまいます。会社は、生補金の支給日を6月30日とし、その日に支給するためには6月9日までに会社の低い賃上げ回答をのまなければ、組合員の生補金の支給を遅らせるという条件をつけていました。従業員の足元を見て妥結せざるを得ない状況に追い込むことが会社の常套手段なのです。(※「生補金」=生活補給金の略。ボーナスのイメージように恩賞ではなく、「生活するのにもともと足りない給料を補給するもの」と働く側は考えています)

この春闘の組合に対する会社の回答は、契約者の平均賃上げ額=11,847円・夏期生補金=845,000円、参考までに社員の平均賃上げ額=9,612円・夏期生補金=748,573万円でした。昨年の磯辺部長のMSを含めた勤続の長い従業員への「ベア2,000円の回答なし」については、反省もなく調整する回答もしないという不誠実さです。社長が額を決めると言われる特別褒賞金も今年は10万円で前年比マイナス5万円です。

東映本社と東映ラボ・テックで既に実施されることが決まっている4月昇給について、久保田常務・磯辺部長は、6月5日の団交で回答せず、労使間の信頼を修正する最後のチャンスを逃す結果となりました。社員の4月昇給をしないことは、東映アニメ独自の方針というのはごまかしで、社内の従業員の利益は考えず、周りの様子を見て後追いで対処する主体性のない姿勢です。しかも、来年に実施するかどうかも明言していません。同時に契約者の契約更改(=昇給時期)について、「検討する」とは言う物の何も対策を考えていなかったことが明らかになりました。

製作現場の人員補充については、ネット上で募集をかけていますが、現状で次々と辞めていく演出助手と製作進行の穴埋めもできないほど切迫しています。

組合が人員の確保につながると考え、春闘の中心的要求にしていた出来高部分の単価アップ・担当料アップについては、契約者には「今年も単価を上げない」と明言し、フリー労働者の単価アップについては「組合に答える必要はない」と回答をしています。労働環境と密接にリンクしているにも関わらず、組合の要求を無視する姿勢なのです。スケジュールの混乱と長時間労働の根本的な対策はなく、問題意識の低さが露呈しています。メンタル問題も噴出しており、このままでは、過労死さえ出かねない状況なのです。

「派遣切り」問題について、5月26日の映演労連との団交で、組合から「東京都労働局は26業務違反のみを指導したが、40条の5違反である派遣労働者の職場に直接雇用の新人を雇ったことで直接雇用の義務が生ずる」ということを改めて指摘しました。東映アニメ労務が法的な制裁がないことから、「裁判なら受けて立つ」とのトンチンカンの姿勢を示しています。しかし、組合は、裁判となれば労働局ではなく、司法の判断が求められるのであり、現在も、同様のケースで起こっている裁判も社会的影響から未だ判決に至っていないこと、また、東映アニメが世論からも注目され会社の信用に関わってくる問題であることと問いただし、高木社長に強く是正を求めました。

派遣問題について、動画労組は以前から鈴木コンテンツ事業部長出席の団体交渉を申し入れています。それにも拘らず、6月5日の団体交渉でも鈴木部長は出席しませんでした。組合は、これまで口頭で行っていた申し入れを改めて正式に文書で団体交渉を申し入れました(裏面参照)。

責任者不在、対応ミス、状況判断の見誤り、そして団交拒否、東映アニメの経営者からこんな回答しか出ない春闘でした。

皆さんは、この会社の将来に不安を持ったことはありませんか? どうするか、みんなで真剣に考えましょう。

 

2014年6月5日東映アニメーション株式会社代表取締役社長  高 木 勝 裕  殿

 映演労連 全東映労連 東映動画労働組合

執行委員長  坂 西  勝

 コンテンツ事業部責任者出席による団交申し入れ書

映演労連 全東映労連 東映動画労働組合は、5月30日に行われた全東映労連の抗議要請行動において、コンテンツ事業部の「派遣切り」問題の解決のために、責任者であり且つ当事者である鈴木部長出席の団体交渉を口頭で申し込んだ。しかし、磯辺「人事労政」部長は、この申し入れを断ってきた。

磯辺部長の勘違いから始まった派遣切り問題ではあるが、昨年12月に東京都労働局から労働者派遣法違反(40条2項違反)を指摘され、会社もこの是正勧告に従う姿勢を示し、組合員・Aさんに対し、派遣法違反のまま働かせていた事実を労使双方で確認した。

しかし、私たちは、40条2項違反をはじめとする26業務違反はもとより、派遣労働者4名が働いていたコンテンツ事業部の派遣法違反を問題視してきた。残念ながら、今回労働局は26業務違反しか指摘してこなかったが、コンプライアンスの観点からみれば、全ての違法状態の是正に努めるのが企業の責務であり、そのことで東映アニメの企業価値も高まることと思う。そのためには膿を出す覚悟が必要だと考える。今回の派遣切りの経過の中で、鈴木部長の言動が派遣労働者に対するものと、会社に対する報告が真っ向から違うことが散見される。

今回の派遣切り問題の解決にあたって、何が真実なのか? これを解決するためには、責任者であり当事者である鈴木部長出席の団体交渉を開き、真意を聞かない限り前に進めないと考える。このままでは、会社が派遣問題を隠蔽することにつながるとさえ危惧するところである。

私たち東映動画労組はあらためて、以下の内容でコンテンツ部の責任者である鈴木部長出席の団体交渉を申し込むものである。

 

議 題

1.当時コンテンツ事業部で働いていた派遣労働者の労働実態と雇止め時のいきさつについて

2.派遣労働者がかかわっていた専門業種以外(派遣法違反)の企画プロジェクトについて

3.派遣労働者4名が退職した後にコンテンツ事業部で起きた職場の混乱と労働強化について

4.コンテンツ事業部での派遣法違反の事実の確認と今後の方針について

5.その他

以 上

 

みんなの意見が反映される風通しの良い職場を作ろう!


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